防火設備定期検査

防火設備定期検査とは

防火設備定期検査

防火扉や防火シャッターなどの「防火設備」に重点を置いた検査です。
火災事故による被害を最小限に抑えることを目的としており、建築基準法で「定期報告」が義務づけられている法定検査です。

(建築基準法第12条)

平成25年に発生した福岡市の診療所火災事故において、火災時に自動閉鎖するはずの防火扉が正常に作動しなかったため、多くの犠牲者がでました。この事故をきっかけに防火設備点検の規定が強化されました。

防火設備定期検査を怠ると「100万円以下の罰金」や、実際に事故が発生することで行政処分の罰金だけでは済まされない可能性もあります。
検査を定期的に実施することにより設備の異常を早めに発見することもでき結果的に維持管理費用の削減にもつながります。
「建築設備点検」と同時期に行うことが多い点検です。

対象となる施設

  • 病院・診療所や高齢者・障害者等の高齢者などの就寝の用に供する建築物
  • 多くの不特定多数の方が出入りする建物(体育館(学校に附属しないもの)、旅館、ホテル、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場)
  • 百貨店、展示場、キャバレー、カフェ、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、飲食店、物品販売業を営む店舗
  • 上記に加え、地方自治体(特定行政庁)が指定する建築物
    ※特定行政庁によって検査条件が異なるために検査対象がどうかは必ず事前にご確認ください。

点検対象設備

防火扉

防火扉は、火災時に閉鎖し火災の被害を最小限に防止できるように設計された扉のことです。
正常に作動し感知器との連動が問題なく行われることを目的とした検査を行います。

①防火扉の付近に物品が放置されていないか
②扉の取付が堅固にされているか
 (「扉・枠・金具」などの詳細な部位に変色や損傷がないか)
③防火扉が規定スピード以上で閉まるか
 (扉の大きさによって何秒以上で閉まらなければいけないか決まっている)
※③の検査は、消防点検(任意)では行いません。

防火シャッター

防火シャッターとは建物内の「防火区画」を構成するために設けられたシャッターのことです。
正常に作動し感知器との連動が問題なく行われることを目的とした検査を行います。

①シャッターの下に物品が放置されていないか
②駆動装置(シャッターを動かす装置)が故障していないか
③危害防止装置が正常に働くか
④防火シャッターが規定スピード以上で閉まるか
 (シャッターの大きさによって何秒以上で閉まらなければいけないか決まっている)
※②③④の検査は、消防点検(任意)では行いません。

耐火クロススクリーン

耐火クロススクリーンはエレベーター前に設置されていることが多く、火災が発生したときに、
耐火性抜群の軽量クロスが天井裏から降下し、防火・防煙区画を速やかに区分けするシステムです。
正常に作動し感知器との連動が問題なく行われることを目的とした検査を行います。

①耐火クロススクリーンの下に物品が放置されていないか
②駆動装置(耐火クロススクリーンを動かす装置)が故障していないか
③耐火クロススクリーンが劣化・損傷していないか
④危害防止装置が正常に働くか
※②③④の検査は、消防点検(任意)では行いません。

ドレンチャー

ドレンチャーとは、周囲で起きた火災から延焼を防ぐために設置される防火装置の一種です。
ヘッドと呼ばれるノズルから水を放出し、建物を水幕で包むようにして、もらい火などを防ぎ、火災から建物を守ります。
正常に作動し感知器との連動が問題なく行われることを目的とした検査を行います。

※一般的なビルやマンションに設置されていることはあまりなく、各自治体が制定している火災予防条例に従って、空港や駅、開放型の立体駐車場のほか、歴史のある文化財構造物などに設置されます。

①ドレンチャーの付近に物品が放置されていないか
②散水ヘッドが正常に水幕を形成する場所に設置されているか
③散水ヘッドに塗装や異物で詰りがないかどうか
④貯水槽や給水設備が劣化・損傷・変形していないか

防火設備定期検査の頻度

防火扉 1年に1回
防火シャッター 1年に1回
耐火クロススクリーン 1年に1回
ドレンチャー 1年に1回